奇跡のリンゴから学ぶこと

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奇跡のりんごで有名な木村秋則さんの本を読みました。
無農薬、無肥料でりんごを育てるまでに11年。


その間にほとんど収入はなく、出稼ぎでキャバレーに努めたり、
公園に寝泊まりしたり、やくざに殴られて前歯をなくしたりと、
様々な苦労があります。


奥さんに渡せる生活費は月3000円。
これで家族5人で食べていかなければいけません。
畑の草を食べたりもしていたそうです。


家族や周りの農家にも迷惑をかけてしまって、
もう辞めようと思ったときに、娘からこう言われたそうです。


「せっかく続けてきたのにもったいない。
お父さん、私達この貧乏に何年付き合ってると思っているの??」



中途半端にやめんじゃねー!という叱咤激励ですね。
それでやる気を取り戻しますが、やっぱり結果が出ない。
そしてついに、死んで詫びようと決意します。


夜に人里離れた山に入り死に場所を探します。
一本の大木を見つけ、そこにロープをかけようと放ると、
うまく引っかからずに落ちてしまいました。
ロープを拾おうと地面を見て、彼は土が全く違うことに気が付きます。


死のうと思ってたことをケロっと忘れ、
あわてて畑に戻ると、何かを感じた奥さんが心配そうに一人で畑で待っていたといいます。


その姿を想像するだけで泣けてきます。。
そして、そこから彼の快進撃が始まります。


彼のりんごにかける情熱が凄いです。
なんといっても世界初、人類初の試みですから、失敗しながら模索していくしかありません。
虫の生態を調べ、カモやタヌキの生態を調べ、りんごに関わる全てのことを調べぬきます。


図書館の文献にも載っていないことを、自分でどんどん発見していきます。


前例がない、誰もやったことがない。そんなことは関係ないんだな、と思います。
神様は覚悟を決めた木村さんにやっとヒントをくれました。



確かに農薬をかけて、さっさと短期で綺麗な林檎を作るのが一番簡単で、
収入にもつながります。
でも、りんごは薬漬けにされて、自然本来の機能を失います。


米も農薬を止めると最初の数年は枯れてしまって大変ですが
再び元気な稲を取り戻して、さらに甘い米になると言います。



なんとなく、人間も同じかな、と思いました。
てっとり早く、なんてものに本物はない、と。


てっとり早く英語を習得なんてできないし、
てっとり早く美人になれる美容整形だって
何十年後とかに、自然に年を重ねた人の肌と比べて
不自然になっている可能性もあります。


本物じゃないから、本当の意味での自信がなくて、
さらなる整形に依存するというリスクもあります。


まわりが結婚してるから、てっとり早く自分もお見合いで、
なんていう人はいないでしょうし、
まわりが就職してるから、自分もとりあえず就職、という仕事は
決して長続きはしません。

結局、急がばまわれ、ということです。
最短ルートなんてないんです。
誰かの道は、あなたの道じゃないんです。
そこを歩いても、決して幸せになんかなれません。



仕事を辞めて留学する人は、
まわりの人達が順調に人生を進んでいる中で、
自分だけが立ち止まって焦っているかもしれません。


でも、自分を信じて大丈夫です。
少し時間はかかっても、本当に自分がやりたいことに夢中でいれば、
必ず美しい林檎の花を咲かせてくれます。


人間も自然の一部です。
無理やり自分ではない何かになろうとしても
コントロールできないものがあります。


木村さんが言っていたのは、
林檎に実をつけさせようとしていたのは
大きな間違いだ。


林檎は勝手に実をつける。
私たちができるのは、その環境を整えるだけだ、と。


本来の自分を生かせる場所に行って、
本来の自分を生かせる努力をする。


時間はかかりますよ。
でも、だからこそ充実して、それを達成した時に自信がつきます。

てっとり早く簡単に手に入れたものなんて、
それほど価値はありません。