アドラー心理学から学ぶ、親との関係
こんにちは、桜井です。
今日は、久しぶりに読んだ野田俊作さんの「アドラー心理学を語る」の中で特に心に響いた言葉について、
皆さんとシェアしたいと思います。
アドラー心理学の視点から見ると、結婚や人間関係においてどんな考え方が大切なのかが深く掘り下げられていて、
特に「幸せ」の意味や、自分の人生をどう生きるかについて多くの示唆がありました。
この考え方は、親子関係や結婚生活、さらには自分と他人との向き合い方にもつながると思います。さっそく見ていきましょう。
「君を幸せにする」という言葉の意味
野田俊作さんの本には、男性が結婚する際に「君を幸せにする」と約束することについての批判がありました。
彼は「男が寄生虫になって幸せになろうと考える限り、男女平等は存在しない」と主張しています。
確かに、「幸せにする」というのは一見ロマンチックな表現に聞こえますが、
相手に依存して自分の幸せを求めるという意味では対等な関係とは言えないのかもしれません。
私なら、もし男性に「君を幸せにする」と言われたら、「自分で幸せになれるので大丈夫です」と答えるでしょう。
アドラー心理学の考えでは、相手が自分の人生をコントロールし、幸せを他者に依存しないことが大切だとされています。
共に苦労する姿勢の重要性
「俺と一緒に苦労しないかい」という昔の男性の口説き文句について、野田さんは「これが本当の愛の表現である」と述べています。
この言葉には、「幸せを提供する」という依存的な発想ではなく、共に困難を乗り越えるという対等な関係を
築こうとする気持ちが込められているのかもしれません。
昭和の時代のダンディズムとも言えるこの言葉には、現代のカップルに欠けがちな自己犠牲や支え合いの精神が感じられます。
結婚における横の関係の大切さ
アドラー心理学では、結婚において「横の関係」を築くことが重要とされています。
「この人に幸せにしてもらおう」と考えると、関係は自然と「縦の関係」になります。
つまり、どちらかが上に立つか下に立つかの支配構造が生まれてしまうのです。
夫婦関係を含む対人関係は「横の関係」であるべきだとアドラー心理学は主張しており、お互いを尊重し支え合う姿勢が大切です。
自分と異なる人との付き合い方
アドラー心理学は、結婚相手や親子の関係においても、必ずしも同じ価値観を共有する必要はないと述べています。
むしろ、違った価値観や考え方を持つ相手との関係をどう築くかが重要です。
私たちはつい「自分と同じ考えの人が楽」と思いがちですが、それは支配欲の表れに過ぎません。
異なる価値観を尊重し、相手の違いを理解しようとすることが、より良い関係を築くための第一歩です。
親子関係における対等性
アドラー心理学では、親子関係もまた「横の関係」であるべきだとされています。
親が子供を「自分のコピー」だと思い込むことで、支配的な関係になりがちです。親はつい「私の言うことを聞くべきだ」と考えがちですが、
子供は親とは異なる人間であり、異なる時代や環境で育っています。
親だからといって必ずしも子供よりも正しいわけではなく、互いの違いを認め、尊重することが大切です。
余談ですが、 うちの母親とよく「夕飯のおかずなんだった?」という話をします。
私は東南アジアっぽい料理が好きで、 実家を出てから、煮物を自分で作ったことはありません。
醤油と砂糖も、持っているけど使わないから全然減らない。 キライじゃないけど、自分で作ろうとは思わない。
それを親にいったら 「そりゃあね、あなたとお母さんは育った時代が違うから」 と、普通に認めました。
ですよね。育った時代、とりまく環境が違います。 日本人ならやっぱ煮物でしょ、という必要もないです。
だって、煮物以外のたくさんの選択肢がある中で育ちましたから。
海外に留学したり、就職したり、お嫁に行ったりするのも 別に珍しいことではなくなりました。
こういうことに反対する親って、きっと支配欲が強くて、 どうしてお母さんの言う事聞いてくれないの?? って思っているかもしれません。
でも、親と子供は全く別物です。 親は自分と顔が似ているから、子供のことを分身だと勘違いします。
親の干渉と過保護について
親は子供の幸せを願うあまり、過干渉になってしまうことがあります。
そして、何よりも自分が安全だと信じるほうへ誘導します。 子供のうちはそれが必要ですが、
20歳すぎたらただの過干渉です。 だから、全ての人にあなたを理解してもらわなくてもいいんじゃないかな、と思います。
それを望むのも一つのエゴのような気もします。 みんな違うんだから、「私のことを理解して!」と強要する必要もないです。
行ってみて 「ただいま~、楽しかった」 と報告すればいいだけなんじゃないかな。 何よりも、その経験をしてくるのは、親ではなくあなた自身ですから。
アドラー心理学では、特に成人した子供に対して、親が過度に干渉するのは不健全とされています。
親は子供に「私を信じろ」という態度を取るのではなく、子供自身が自分の道を選び、成長していくことを見守るべきです。
親の支配欲が強すぎると、子供は自立できなくなり、自由な選択が制限されてしまいます。
自分らしい生き方を尊重することの大切さ
親の期待に応えようとするのではなく、自分らしく生きることが大切です。
親は私たちのことを心配しがちですが、私たちが経験することは親自身ではなく、私たち自身のものです。
親に理解してもらえないこともあるでしょうが、それを無理に求める必要はありません。
自分の人生を、自分のために歩むことが一番の成長につながるのです。
まとめ
アドラー心理学は、結婚や親子関係において「横の関係」を築くことの大切さを教えてくれます。
相手に依存せず、支え合いながら自分らしい生き方を追求する姿勢が、健全な人間関係の基礎です。
異なる価値観や考え方を持つ相手との共存を学ぶことは、自分自身を成長させる機会でもあります。
どんな時も他者に依存せず、自分自身で幸せを掴む力を持つことが、真の意味での幸福への道だと感じました。
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