多様性があるから豊かになれる
こんにちは。
アクティブウーマン代表の桜井です。
旧正月だったこの週末は、
オーストラリアのあちこちで
獅子舞のダンスが
繰り広げられ、賑やかでした。
私もいつもこの時期は、
獅子舞やら爆竹やらで
賑やかな街の様子が懐かしいです。
さて、今日は
「多様性があるから豊かになれる」
について書きます。
たまたま朝のニュースを見ていたら、
EU離脱したイギリスでは、
国民の半数以上が
「状況が悪くなっている」
と回答したとのこと。
今までは近隣諸国から
1日で届いていたイチゴなどの農作物が、
「輸入」となるので、
関税手続きに数日かかる。
なので、鮮度が落ちるものは
仕入れできない。
コロナで隣国に帰国した人たちが
帰ってこれないから猛烈な人手不足。
チーズの関税手続きのために何千万円もかかる。
こんな感じで、個人商店や
消費者は大打撃を受けているそうです。
これを見て思ったのは、
「一人だと早く行けるけど、
仲間となら遠くまで行ける」
そして、
「多様性があるほうが、強くなれる」
ということ。
イギリスは、仲間と歩むよりも、
一人のほうがメリットが大きい、
と判断したから離脱した。
ですが最近、一人では困ってきた。
これ、個人でも同じことがあると思うんです。
例えば、私はスキーをするのですが、
グループで行くと、
リフト降りて待っていたり、
はぐれないように途中で止まって待っていたり、
とにかく「待つ」という時間が多い。
一人だと、スイスイ好きなだけ滑れます。
仲間といると「一人になりたいな」
と思うこともしばしば。
ですが、実際に一人になってみると、
やっぱり寂しいんです。
食事も一人じゃ寂しいし、
「寒くなってきたね」とか
「晴れたね」「景色がきれいだね」
という、ちょっとしたことを
共感する人がいない。
仲間がいるから、
美味しいお店を探してくれたり、
たくさんオーダーしてシェアしたり、
おいしいね!と共感したり、
次のスキーに誘ってもらえて
自分の行動範囲が広がる。
仲間といると、一人の時より
行動に時間はかかるんですが、
世界が広がるんです。
一人でいるときのメリットばかりが
目に付くと、それをついつい忘れがち。
多様性も同じ。
自分ひとりの情報量なんて
たかが知れてるし、
みんなが同じ意見だと、
刺激もないし、成長もない。
全く違うものが混ざるから、
知らない情報が入ってきて、
なるほど!となり、世界が広がるわけです。
摩擦も起きるから強くなるし、
自分の好きなもの、嫌いなもの、を
見つめるきっかけになる。
オーストラリアは移民の国ですが、
あの多様性はとても面白い。
肌の色も、母国語も違う人たちが集まる。
だから「日本人なんだ。珍しいね」ともならない。
多言語で、多国籍。
そういうのは、すごく面白い。
バラバラの価値観の中で、
自分の居場所を見つけていくのは
ものすごい刺激になります。
みんなが同じものに賛成して、
自分とは違うものを排除する。
そんな世界はどこかで限界があると思います。
全部自分でやろうとするのは、大変です。
自分には出来ないことは、
出来る人に助けてもらう。
出来ない人は自分が助ける。
お互い様なんですよね。
「お互いさま」が、ごく自然に
身近にあって、しみじみと
有難く感じることができるのが、
オーストラリアかな、と思います。
なんでも自分で出来ちゃう
範囲の生活しかしてないと、
お互い様ってなんだっけ?
と忘れてしまいますから。
ちなみに、
「ありがとう」の反対語は、
「当たり前」です。
ありがとうは、「有難い」、
つまり、「有るのが難しい」と書きます。
自分が出来ないことだらけの世界にいくって、
一から生まれ変わるようなものかな、と思います。
オーストラリアの多様性と文化について
オーストラリアは、歴史的背景や地理的条件から、多文化主義が根付いた国です。
多様性に富んだ社会が形成されており、その影響は日常生活、芸術、料理、言語、宗教など、
さまざまな側面で見られます。
1. 移民と多文化主義の歴史
オーストラリアの文化の多様性は、移民の歴史に深く根ざしています。
もともとオーストラリアは、先住民であるアボリジニの文化が中心でしたが、
1788年にイギリスの植民地化が始まり、ヨーロッパ系の文化が根付いていきました。
その後、多くの移民が加わり、多文化的な社会が形成されました。
19世紀にはゴールドラッシュを契機に、イギリスやアイルランド、イタリア、ギリシャなどから
多くの移民が流入。20世紀半ば以降、アジアから、特に中国、インド、フィリピン、
ベトナムからの移民が顕著に増加しました。
現在のオーストラリアの移民政策では、医療やITなどスキルを重視した移民政策が
取られています。また中東やアフリカからの移民も増えています。
2. 言語の多様性
オーストラリアでは英語が公用語ですが、それ以外の言語も広く話されています。
主に中国語、アラビア語、イタリア語、ギリシャ語、ベトナム語などが広く話されており、
国勢調査によれば、約300以上の言語が家庭内で使用されているそうです!
これはオーストラリアの多文化性を象徴していますね。
先住民の言語も保存活動が進められています。
オーストラリア英語は特有のアクセントとスラングが特徴で、
これも文化の一部とされています。
3. 食文化の多様性
オーストラリアの食文化は、さまざまな移民コミュニティの影響を受け
とても豊かです。
アボリジニのブッシュタッカー(自然食材を使った料理)と呼ばれる料理は
現代の料理法としても取り入れられており、オーストラリアの食文化に
新しいトレンドを生み出しています。
それ以外に、移民が多い都市では、本格的なイタリア料理(ピザ、パスタ)、中華料理
タイ料理、インド料理など、多国籍な料理を日常で楽しむことができます。
オーストラリアと言えば、BBQ(バーベキュー)どのファミリーも
週末は皆で外でバーベキューを楽しみます。ミートパイ、ベジマイト(酵母エキスのスプレッド)も
有名ですね。
最近は、健康志向もあり、健康志向のオーガニックフードや、
地元産のシーフード、ワイン文化が注目されています。
4. 宗教と価値観の多様性
オーストラリアの宗教は多様で、無宗教の人も多いことが特徴です。
キリスト教(特にカトリックとプロテスタント)が多数派ですが、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教なども広がりを見せています。
最近では無宗教を選ぶ人が増え、多様な価値観が受け入れられています。
5. 芸術と文化的表現
オーストラリアの芸術は、先住民文化と移民文化が融合したユニークなものです。
アボリジニ(先住民)のドットペインティングや、伝統的な音楽(ディジュリドゥを使用したもの)は
とても有名です。多文化的な視点を取り入れた映画、文学、音楽が評価されています。
ハリウッドスターとして有名な、ニコール・キッドマン、ヒュー・ジャックマン
マーゴット・ロビー、クリス・ヘムズワースは皆オーストラリア出身。
また映画の撮影スタジオは、ハリウッドが有名ですが、ここ最近の英語の撮影は
オーストラリアで行われることが多いそうです。
ミッション:インポッシブル2、パイレーツ・オブ・カリビアン 、アバターなど
数多くの映画ロケ地に選ばれています。
6. 多文化主義の実践
オーストラリア政府は、多文化主義を国家の基本方針としています。
移民が多いオーストラリアでは、現地社会に溶け込むためのサポートが充実。
多様な背景を持つ人々が、オーストラリア人としての一体感を共有する仕組みが築かれています。
例えば、医療機関では、多言語対応のパンフレットが置いてあり、医療通訳も充実しています。
オーストラリアの学校教育においても、フランス語、日本語、中国語など
英語以外の言語に触れる時間を設けています。言語だけではなく、宗教について
差別や偏見のない社会に根付くよう法律や教育プログラムが整備されています。
7. 観光に見る多文化性
オーストラリアを訪れると、その多文化性を観光地や地域イベントを
通じて感じることができます。
シドニーやメルボルンなどの都市では、多種多様なエスニック料理やイベントを
楽しむことができるのが最大の魅力です。
一方で、ケアンズ、ゴールドコーストでは美しい海、雄大な自然に
触れることができ、その都市によって大きく印象が変わります。
オーストラリアには、20を超える世界遺産があります。
グレート・バリア・リーフ、ガリ(旧フレーザー島)、ゴンドワナ多雨林群、ブルーマウンテンズ等、
多くの自然遺産やシドニー・オペラハウス、王立展示館とカールトン庭園 などの
文化遺産があります。
まとめ
オーストラリアは、移民による多様な文化が融合し、豊かな社会を築いています。
多文化主義を国是とすることで、異なる価値観や背景を持つ人々が共存し、独自の文化的アイデンティティを
発展させてきました。この多様性こそがオーストラリアの魅力の一つですね。
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