長く練習しただけでは、意味がない

こんにちは。
アクティブウーマン代表の桜井です。

「ワルイコあつまれ」というEテレの番組があるのですが

記者役のキッズたちが、
ゲストの著名人にインタビューをする、という設定です。

で、先日は反田恭平さんというピアニストがゲストでした。

彼はピアノの最高峰ショパン国際ピアノコンクールで、
日本人としては51年ぶりに2位受賞を果たした、という人です。

ですが、ピアノを本格的に始めたのは、高校生の時。
子供の頃はサッカー少年だったと言います。

そして、高校生の頃の練習時間は２時間くらい、だそう。

いや、これ、めちゃくちゃ少ないんですよ。

なのに、高校在学中に第81回日本音楽コンクール第1位入賞。
チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院に首席で入学。

もー、これでもか！というくらいの実績があります。

で、この反田さんが、

「１日８時間とか、１０時間とか練習しても、あんまり意味ない」

と言っていました。

それだと、AIみたいなピアノになる。

それよりも大事なのは、悲しい曲だったら、

「おかあさんに怒られた時に悲しかったな」

楽しい曲だったら、

「学校のみんなと遊んだ時に楽しかったな」

とか、そういうたくさんの経験をしたときの
感情が大事なんだ、と言っていました。

これには驚きでした。

ピアノのコンクールに優勝するような人って、
３歳くらいからみっちりやるじゃないですか。

親が目を光らせて、「練習しなさい！」みたいな。

でも、彼って、全然違うんですよね。

確かに、うまいだけのピアノなら、
自動ピアノでも流しとけばいいわけです。

今は、

「ロビーで生のピアノが聞こえるなあ」

と思ったら、グランドピアノの鍵盤だけが
おばけのように動いていることもよくあります。

でも、「AIピアノ演奏会」なんてやっても
誰もきませんよね。

みんな、ピアニストを見に来るんです。

練習量の話で、英語も同じだと思いました。

勉強してるのに成果がでない、とへこむ人には
共通点があります。

昔、語学学校のスタッフさんが言っていた話ですが、

Ａ子さんは、授業が終わると、すぐに図書館に行って、
そこでずっと勉強していました。

一方でＢ子さんは、みんなと遊んで、男の子とデートして
授業以外の時間も大満喫していました。

２人とも同じ英語レベルで同じクラスです。

ですが、伸び悩んだのはＡ子さんでした。

「こんなに勉強してるのに、、、」

と、悲観にくれる。さらに、こういう人は、
他の子が遊んでいると、

「なにしに海外に来たのよ！！」

と、憎しみの感情さえ沸き起こる。

自分が勝手に勉強しているならまだしも、
他の人達のことが気になって仕方なくなります。

英語はね、実技なんです。
机に向かっている時間と上達は比例しません。

上達は、英語を使った時間に比例します。

机に向かって上達するのはライティングや、リーディング。

それ以外は、教科書とノートをしまって、
街に出ていき、友達とたくさんしゃべって、

たくさん生きた英語を聞いて、
習った英語を何度も使っていきます。

習ったことを復習する、は、
机で勉強するだけではありません。

実技、も必ず必要です。

英語は知識であり、同時に実技です。
この両方の練習が必要です。

Ａ子さんは、知識としての英語は
きっととても良い点数がつくと思います。

ですが、実技を全く練習していない、と言っても過言ではありません。

なので、机に向かう勉強時間はあまり問題ではありません。
長いから良い、というわけではありません。

オーストラリアの授業時間は、１日４時間です。

もっとみっちり、８時間やりたい、とか、
授業数が多いほうがコスパがいい、いう人がいます。

ですが、このピアニストがいうように、
長くやっただけでは意味がない。

受け身で学ぶ８時間は、
なんだか勉強している気分になって安心です。

ですが、アウトプットを４時間やった人には
絶対にかないません。

オーストラリアの語学学校は、
ちゃんと、インプットとアウトプットのバランスが取れています。

人間が集中して勉強できる時間なんて
たかが知れています。

本当に効率がいいのは、短い時間でぎゅっと学んで、
それを、自分の頭を使ってアウトプットすることです。